ピーターパン


吸い込まれそうな無限の青に浮かぶ白

目に映るどんなビルよりも高くそびえる綿菓子

これだけで一時間はつぶせたあの頃の僕を取り戻したい


年が明けてみても

蝉が鳴いても

雪が積もっても

野良猫見つけても

誕生日でも

心は寝ている


「いい年こいて」なんて言われちゃった

でもいいやまだ言われるだけましかな

きっと抗ってみせるさ、時間に


僕を見下ろしていたあのフェンスの向こうでは

何が広がってるんだろうと見上げたフェンスの向こうでは

コンクリートの海がこっちを見ていた

背が伸びるだけで夢なんていとも簡単に崩れる


思っていたものと随分違う事ばかり

僕が憧れたものの多くに

期待を裏切られたそうやって少しずつ荒んでいく

まっすぐすぎる言葉も届かなくなっていく

斜めに構えてさ


イートシコイテだってさ可哀想に

いい年こいて夢見たいし馬鹿でいたい


背中が曲がって白髪としわが増えても

僕は僕だ 昨日も今日も明日も


なんて言いたいけれど 

忍び足で

賢くなっていく

信じなくなっていく


嫌になるよ